宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎
創世記13章10-18節
「ソドムの住民は邪悪で、主に対して多くの罪を犯していた。」(13節)
アブラムの配慮で分かれて暮らすに際して、先にどこに住むのか選択権を与えられたロトと、彼とは対照的な考え方と行動をとったアブラムに学ぶことができます。ロトはアブラムのことなどお構いなしに自分に取って一番よさそうな良く肥えたヨルダン川流域の低地一帯を選びました。そこは死海とヨルダン川の東側辺りだったと考えられています。ロトはさらにその地域のどこに住むのかに当たって神の目に罪深い生き方をしていたソドムの町を軽率にも選んで住むことにしました。彼の選択方法にはそれに先立つ神への祈りも、ソドムの住民の邪悪さへの警戒もなかったようです。彼はアブラムと共に行動していましたが、アブラムの行動や失敗から十分に学ぶことができていないことが分かります。
一方、アブラムは年長者らしく、また神に自分の将来を委ねている者にふさわしく行動し、ロトに最初の選択権を与えて平和裏に別れます。そもそも彼がこの提案をロトにする前に、アブラムはベテルで再び神に礼拝を捧げています。エジプト行きの失敗から学び、神中心に生き直そうとする姿が伺えます。そんなアブラムに神は再び現れ、見渡す限りの土地をアブラムと子孫に永久に与えるとの約束をします。また、75歳を過ぎていたアブラムは跡継ぎとなる子どもがいなかったにも関わらず、彼の子孫は大地の砂よりも多くなるとの祝福の言葉を神から与えられました。そして、アブラムに再びカナンの地を縦横に歩き回って神が与えようとされている土地を見て回るように指示します。アブラムは神の指示に従い旅を続け、やがてヘブロンに落ち着きます。その時、彼は再びそこに主のための祭壇を築いて礼拝を捧げたことが語られています。ロトとは大違いです。
人生には大事な決断の時があります。その時にどのように決断し行動に移すべきなのか、この箇所に学びましょう。