2016年10月09日(日) 礼拝宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎
主題)「人間の目線で語る神」創世記1章2節 「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。」
この創世記シリーズを学ぶに当たって、あらかじめご理解いただきたいことがあります。それは、聖書は「神について理解を深めるためと、人類に対する神のご計画を知るため」に神が人類に与えられた書物だとの理解に立って、読み進めていくということです。従って、生まれた時代や生きてきた環境によって理解の仕方が違っていても構わないし、現代に生きる私たち一人一人も、それぞれに違った視点で神について聖書から聴き、学ぶことができる内容になっていると考えています。このシリーズも聖書の豊かな解釈の中の興味深い一つの理解の仕方として受け止めていただければ幸いです。
1節で神が天と地の両方の世界を創造したことが宣言されます。続いて2節で、地球の太古の状態と神の立ち位置について説明がされます。前半の「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり」とは、遙か昔の地球は水の惑星だった時代があり、当時は(木星や土星のように分厚いガス状の大気に包まれていた可能性等)何らかの原因で太陽光が地表まで届かなかったため、海面も海の下も暗闇に包まれていたことが示唆されています。
大昔の地球は陸のない水の惑星だったという説を唱える現代の科学者の一人に、カナダの天体物理学者、ヒュー・ロス博士がいます。博士は無神論者の家庭に育ちましたが、この世界を創造された神がいるに違いないと考え、世界中の宗教を10の科学法則と照らし合わせて検証していきました。すると、聖書だけが博士が定めた基準にすべて一致したということです。その事実に感動した博士は、自分の部屋で神にひざまずき、聖書の神が指し示すイエス・キリストこそ人類の救い主だと信じ受け入れ、それから教会に行くようになったそうです。【『宇宙の起源』『創世記1章の科学的見解』つくばクリスチャンセンター発行】
2節の後半には「神の霊が水の面を動いていた」とありますが、この表現は神が自らを低くして人間と同じ目線に立って、私たちにも分かるように地上の創造を語っていかれるということです。めんどりが卵を大事に肌身離さずに温めながら、ひよこが殻の中から生まれ出て来る時を待つように、神の霊が地表を温かく覆っていたと理解することができるのです。