2016年10月16日(日) 礼拝宣教要旨 西川口キリスト教会 斎藤信一郎
主題)「環境を整えられる神」創世記1章3-19節 「神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。
…夕べがあり、朝があった。第一の日である。」(3節、5節b)
第一の日から第四の日にかけて神はこの世界が生き物に満ち溢れるための環境づくりをされます。地球史上最も重要な出来事の一つは、太陽光線が最適な加減で地表まで届くようになることです。5節に「夕べがあり、朝があった」と表現されていますが、それまで一切の太陽光が地表まで届いていなかった地球では、いつが日中なのか全く分からない状態でした。光が地上に届くようになって初めて認識できるのです。この時から24時間周期で朝と夕が繰り返す地球時間が始まったと言えます。従って、これが正真正銘地球史上、第一の日なのです。以降の出来事は前の出来事と関連しながら進んで行きます。
第二の日では、太陽光によって温められた海水が蒸発して大気に水蒸気が増加したことも手伝って、雨雲(上の水と表現されているもの)が形成され、大気に含まれていた多くのガス成分(有害だった可能性もあった大気)が雨に取り込まれて落下します。これによって大気は浄化されて行きます。
第三の日には、大陸が海面から現れます。そして植物も登場します。これにより、大地は雨水を吸い込み、雨水をろ過しながら川となって海に戻って行くことにより、海水も浄化されて行きます。また植物は光合成によってこの後に登場する生物に不可欠な酸素(オゾン)を発生させ、大気が透き通った色をした酸素で満ちて行きます。こうして生物に不可欠なきれいな水と空気の条件が整っていくのです。
このようにしてようやく第一の日の段階では、すりガラスのように宇宙の景色までは見えなかった状態の空がやがて透き通った大空となり、第四の日にはついに空を見上げると太陽と月と星がはっきりと見えるようになったということです。これによって本格的に季節や日や年を見分けることが可能な状態となり、いよいよ地球に生物が登場する環境が整ったと言うことが順序良く説明されています。
今から2,200年以上も前に文章化された創世記は、現代科学でようやく解明されつつある遙か昔の地球史について、見事に表現しています。創造主なる神だからこそ語れた内容ではないでしょうか。