主題)主の祈りの第6番目「我らを試みに合わせず、悪より救い出だしたまえ」
「誘惑に勝利する道」 2015年7月5日 マタイによる福音書4章1,5~7節
◆4:7 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。
主の祈りの第6番目の祈りに入ります。この中に「試み」という言葉が登場しますが、ここは新共同訳聖書で使われている「誘惑」という言葉の方がより正確な意味ではないかと考えられます。「試み」は神もサタンもしますが、誘惑は悪魔しかしません。今回の主の祈りの内容は神に背かせるための悪魔が仕掛けてくる試みを意味しますので誘惑という言葉の方が正しいでしょう。
誘惑と言えば最も有名な聖書箇所のひとつに主イエスが悪魔に試みられ、誘惑された荒野での三つの誘惑の箇所があげられます。今回はその中で第二番目の誘惑に焦点を当てます。第一の誘惑では肉体的に飢え渇くという極限状態の中でてっとり早く奇跡を起こして問題解決をするように悪魔が誘惑を仕掛けたのに対して、第二番目に悪魔は敢えて主イエスには最も居心地がいいと考えられる神殿の頂上に移動して誘惑しました。しかも今回悪魔は聖書のみことばを利用して誘惑を仕掛けてくるという徹底ぶりです。悪魔は教会から離れた所にいつもいるとは限りません。油断していると教会の中でも悪魔は活動をするので常に注意している必要があります。
さて、悪魔は聖書の偏った理解の仕方を利用して誘惑を仕掛けて来ました。しかし、この誘惑に対しても主イエスは別のみことばを用いて悪魔の誘惑を退けました。三つの誘惑の共通点は主イエスが悪魔の誘惑を聖書のみことばを用いてことごとく打ち勝ったということです。私たちが天国に入るまではこの地上では悪魔の誘惑は避けられません。しかし、悪魔の誘惑にことごとく勝利された主イエスのみことばに支えられて誘惑から救い出されていくことができることを感謝したいと思います。独りよがりな聖書理解に陥らないように教会学校で共に聖書を学び合うことや万遍なく聖書を通読していくことをこれからも心がけて参りましょう。