「天からの日々の糧」2015年5月10日 出エジプト記16章1~5節
16:4 主はモーセに言われた。「見よ、わたしはあなたたちのために、天からパンを降らせる。民は出て行って、毎日必要な分だけ集める。わたしは、彼らがわたしの指示どおりにするかどうかを試す。
今月の主題は主の祈りの第四の祈り…「われらの日用の糧を、今日も与えたまえ」です。出エジプト記16章には神が荒れ野でイスラエルの民を40年かけて信仰の土台の形成を導かれた内容が語られています。荒れ野での劣悪な環境の中で度々空腹を覚えながら過ごしていた時、徐々に民の中に不平・不満が募って来て、それを指導者であるモーセにぶつけました。それを神が聞かれ、彼らに天からの糧であるマナという食べ物を毎朝彼らに与えられることになります。ただし、それには一定の約束事がありました。決まった量だけ日々の分として集めること。そして六日目だけは次の日に神に集中して礼拝を献げることができるように、食事の心配からも解放されることができるように前日に二倍の量の糧を収穫するという生活スタイルを確立することでした。
神が私たちの信仰生活に求められるのは難しい課題とは限りません。むしろ、ありきたりな日常の中にこそ、神は私たちが習慣として身に着けて生きるように導かれる生き方と言うものがあることをこの箇所から示されます。それは、神の御言葉を日々通読しながら、その日その日の信仰生活の拠り所にするということです。そして7日目には仕事や様々な行事をわきに置いて主なる神に集中して礼拝を捧げて新たな一週間を歩み始めるという生活です。そのためには前日の過ごし方にも注意を払う必要があるということでもあります。
主イエスは口から体の中に入る食べ物よりも心から口を通して出てくる言葉に気を付けるように教えられました。それが人をも神をも汚すことにつながるからです。第四の祈りを日々祈る時には、霊の糧としての日々の御言葉を祈り求めると同時に、私たちの口から出る言葉が神と人に喜ばれるものとなるように日々自覚を新たにして祈る者でありたいと願わされます。