「喜びと祈りと感謝を込めて」2014年11月30日 フィリピ1章3~6節
1:3 わたしは、あなたがたのことを思い起こす度に、わたしの神に感謝し、1:4 あなたがた一同のために祈る度に、いつも喜びをもって祈っています。
これまでの三か月間「喜び、祈り、感謝する」ことの祝福について御言葉に聞いて参りました。今回はその総まとめであり、同時に世界伝道週間にふさわしい箇所から御言葉をいただきます。今回の聖書箇所で登場するフィリピという町は、地中海上部にある西アジア州(現在のトルコ)からエーゲ海を隔ててギリシャ半島上部のマケドニア州に渡った所にある重要な町で、西アジアとヨーロッパをつなぐローマ帝国にとっても重要な貿易、交通の要になる町でした。そこはパウロとシラスが事実上ヨーロッパに渡って世界伝道を展開した最初の町でした。フィリピに彼らはわずかの間しか滞在しませんでしたが、使徒言行録16章に報告されているようにそこで少なくとも牢屋の看守とその家族、また紫布の女商人ルデヤとその家族が主イエスを信じてバプテスマを受けて教会が誕生しています。フィリピの手紙を通して、パウロたちはその後もフィリピの教会からのサポートを受けて伝道できたこと、また今回の手紙を書いたとされるローマの獄舎にもフィリピ教会は、信徒の一人エパフロデトを派遣してパウロの獄舎生活をサポートし続けたことがわかります。そのような教会でしたから、パウロは厳しい世界伝道活動の中で絶えず喜び、祈り、感謝することができたと言います。パウロは6節で「あなたがたの中で善い業を始められた方が、キリスト・イエスの日までに、その業を成し遂げてくださると、わたしは確信しています。」と告げます。ここでパウロはキリストの再臨をいつも待望していたことがわかります。私たちも常に喜び、祈り、感謝しつつアドベントのこの時期、共に近隣伝道および世界伝道に励んで参りたいと思います。