宦官は、「手引きしてくれる人がなければ、どうして分かりましょう」と言い、馬車に乗ってそばに座るようにフィリポに頼んだ。(使徒言行録8章31節)
フィリポはある時、神に示され「寂しい道」を下る旅に出た。その途上、フィリポは馬車を発見する。神はフィリポに「追いかけて、あの馬車と一緒に行け」と命じた。車中の人は、エチオピアの高官であった。イザヤ書を朗読していたこの人は、神を畏れる人であり、エルサレムで礼拝をささげた帰り道にあった。しかし彼は「異邦人」「宦官」であり、二重の意味で「神の民」の交わりから疎外されていた。「異邦人の救い」を語るイザヤ書のメッセージを、彼は何としても確かに理解したく、見ず知らずのフィリポに謙虚に教えを請うた。そしてイエス・キリストによってすべての人の救いが成ることを知り、バプテスマへと導かれた。一方、「教える」者としてこの場面に登場するフィリポもまた、この人との出会いを通じて、イエス・キリストを信じて従う者はすべて救いにあずかるということを神より示された。神は、聖書を真ん中に置いた交わりの中で、お互いを共に育んで下さる方である。;;”133″