わたしは、あなたの父アブラハムの神である。恐れてはならない。わたしはあなたと共にいる。わたしはあなたを祝福し、子孫を増やす。(創世記26章24節)
イサクは父アブラハムと同様、遊牧民であったが、神への信仰に生きた人であった。飢饉の時、彼はペリシテ人の王アビメレクのもとに身を寄せた。その地で豊かになった時、彼は妬まれ、その地を出て行かねばならなかった。行った先々で井戸をめぐる争いに巻き込まれた。いつの時代も、生活資源の確保をめぐって人は争う。
その度にイサクは争いを避けて、他の地に移った。争わないことは惨めな生活を強いられることになるが、イサクは徹底して争いの場から身を退いた。さすらい続けてベエルシェバにたどり着いた時、イサクに主なる神が現れて、冒頭の言葉を語られた。人々から斥けられ、孤独で厳しい生活を強いられるイサクにとって、神の祝福の言葉はどんなに大きな慰めであり、励ましであったであろう。;;”309″