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2008年12月14日「戸惑うマリア」

わたしは主のはしためです。お言葉通り、この身になりますように。(ルカによる福音書1章38節)

天使はマリアに現れ、「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」(28節)と言った。マリアはこの言葉に戸惑い、考え込んだ。すると、天使は「恐れることはない」と言い、マリアが身ごもって「いと高き神の子」を生むことを告げた。マリアが「どうして、そんなことがありえましょうか」と言うと、天使はそれは神の意志を実現する聖霊によると答え、「神にはできないことは何一つない」(37節)と言った。この言葉の前で、マリアは今日の聖句を語り、神の意志に身を委ねることを表明した。

受胎告知をする天使は、マリアを「恵まれた方」(28節)、「神から恵みをいただいた」(30節)者と言っているが、どうしてであろう。その後のマリアは息子イエスのゆえに大きな悲しみと苦しみに満ちた生涯を送らねばならなかった。マリアが恵まれた方と言われたのは、苦しみがないことではなく、「主があなたと共におられる」(28節)ことにある。たとい苦しみや悲しみが押し寄せても、主なる神が共にいて、その力強い愛で彼女を包む恵みである。主が共におられるということこそ、人々から誤解や中傷を受けたり、不運と言われる境遇に置かれても、恨んだり、悔やんだりする生き方から解放されて、与えられた使命を受けとめさせる神の恵みである。

マリアはこの神の恵みが到来したことを証しする証人の一人である。主なる神が私たちのところに来て、共に住んでくださる。この恵みにマリアのように身を委ねる者こそ、幸いである。アドヴェントは神の恵みの到来に備える季節である。;;”245″

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