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地域と共に歩む桜並木の教会

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主日礼拝宣教要旨

「希望の光」朴 思郁 牧師

2024年12月1日(日)
主日礼拝 宣教要旨
イザヤ書9章1-6節

「闇の中を歩む民は、大いなる光を見/死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。」

イザヤ書9章1節

 本日からアドベントが始まります。「アドベント」とは「到来」を意味し、救い主イエス・キリストの誕生と再臨を待ち望む特別な期間です。この季節、私たちは世に差し込む「希望の光」に目を向けます。その光は闇を越えて輝き、私たちに確かな道筋を示します。イザヤ書9章1節にある「闇の中を歩む民は、大いなる光を見た」という言葉は、絶望の中にあるイスラエルの民に向けられた希望の宣言です。アッシリアの侵略により滅亡し捕囚となった彼らにとって、この「光」は神の救いを象徴するものでした。それは心の深い部分にまで届き、真の解放をもたらし、新約聖書でイエス・キリストとして実現します。現代の私たちも、日常の悩みや不安、悲しみという「闇」の中を歩むことがあります。しかし、イエスは「わたしは世の光である」と語り(ヨハネによる福音書8章12節)、私たちに希望と力を与えてくださいます。この光は、闇を抜け出し、進むべき道を示し、孤独や絶望から解放してくださるものです。
 イザヤ書9章2節には、神が与える「深い喜び」が記されています。この喜びは、神の救いと解放によって魂の奥深くから湧き上がるものです。刈り入れや戦利品を分け合うような心からの感謝と平安を象徴し、神の救いが圧倒的な平安をもたらします。また、3節では神が「軛」や「虐げる者の鞭」を取り除くと語られています。これは、私たちが抱える重荷や苦しみを神が取り去り、自由と解放を与えてくださることを示しています。イエスは「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい」と語り(マタイによる福音書11章28節)、私たちを励ましてくださいます。このアドベントの期間、神の救いによる喜びと自由を心に受け入れ、周囲に平安を広げていきたいと願います。
 イザヤ書9章5節の「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた」という言葉は、救い主イエス・キリストを指しています。この幼子は「平和の君」と呼ばれ、神が与える全人的な平安、すなわちシャロームをもたらします。それは神との和解、人との和解、そして自己との和解を含むものです。私たちが日々の中で葛藤や分断を経験する一方で、イエスはその敵意や不和を取り除き、真の平和を与えてくださいます。そして、私たちはその平和を受け取るだけでなく、行動によって広げる「平和の担い手」として召されています。家庭や職場、地域社会での小さな行動から、イエスの平和を分かち合うことができればと思います。「平和の君」であるイエスの光を心に受け、その光を隣人と分かち合うことで、神の国がさらに広がることを信じます。このアドベントの時期、希望の光に導かれて、新たな一歩を歩み出したいと祈ります。

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