2017年4月 祈祷会・教会学校 聖書箇所 4/16 マタイ28章1-10節「復活は向こう側から」
総合テーマ 主イエスと共に祈る共同体
西川口キリスト教会 斎藤 信一郎 牧師
◆前回からのあらすじ…
十字架の上で最後の叫びをあげて息を引き取られた主イエス。それを見届けたローマの兵士とガリラヤから従って来ていた女性たちもいました。その後、主イエスの亡骸は墓に葬られ、封印されて番兵の見張りが墓に付きます。
今回の箇所はその続きで、安息日があけた日曜日の早朝の場面、復活の朝です。
黙想のポイント
*主イエスの復活の場面は福音書間で少しずつ違いがあります。マタイが伝える復活の朝の様子を共に味わいましょう。時間があれば、他の福音書と比較するのもいいでしょう。<この文章を読んでいる方には下線で相違箇所の中で注目箇所を表示しておきます。>
◆復活する
28:1 さて、安息日が終わって、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリアともう一人のマリアが、墓を見に行った。
28:2 すると、大きな地震が起こった。主の天使が天から降って近寄り、石をわきへ転がし、その上に座ったのである。
28:3 その姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった。
>>>地震が起き、数人で動かさなければ開かないような墓の入口をふさいでいた大きな岩石を主の天使が転がしたとマタイは報告します。そして、その岩の上に主の天使が座ったということです。その姿はまばゆく、衣が雪のように白かったとあります。
28:4 番兵たちは、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになった。
>>>番兵たちは恐ろしさのあまり、震え上がって、死人のように固まってそばにいたということです。そのような中、天使が婦人たちに語りかけました。
28:5 天使は婦人たちに言った。「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、
28:6 あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。
>>>天使は婦人たちがだれを探していたのか理解していました。主イエスです。しかし、天使ははっきりと、主イエスが三度予告した通りに復活されたことを宣言します。そして、自分たちの目で墓の中を確かめるように促します。その上で次のように弟子たちに告げるように伝えます。
28:7 それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』確かに、あなたがたに伝えました。」
>>>主イエスは一時的な仮死状態のようなことからではなく、完全に死んで死者たちの中から復活されたことを告げます。そして、ガリラヤに一足先に行かれることを告げました。
これは26章31~32節の主イエスと弟子たちとの会話に由来するものです。「そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』/と書いてあるからだ。しかし、わたしは復活した後、あなたがたより先にガリラヤへ行く。」
28:8 婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。
28:9 すると、イエスが行く手に立っていて、「おはよう」と言われたので、婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。
28:10 イエスは言われた。「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。」
>>>マタイの報告では、主イエスは彼女たちの行く手をさえぎって立っていたことになっています。そして、またもやガリラヤに行くことを強調して会話は終わります。
分かち合いのポイント
・主イエスはなぜ、ガリラヤで弟子たちに会うことを強調されたのでしょうか。主イエスと弟子たちにとって、ガリラヤで再会することはどのような意味、あるいは目的があると言えるのでしょうか。聖書は明確には応えていませんが、マタイはそれが重要なことのように表現しています。互いに分かち合いましょう。